作詞家・音楽プロデューサーのMINAMI KAZUHOが書き綴るノーコンセプトブログ。
世間を震撼させたいわゆる“秋葉原通り魔事件”で、
犯人の両親が記者会見を行った。

この両親、僕はとても立派だったと思う。

犯人は25歳。成人だ。
勤め人、つまり社会人でもあった。
学生じゃない。ましてや、未成年でもない。
そんな成人男性が引き起こした事件だ。
余程のことでも無い限り、
両親に責任など無いと、僕は思う。

記者会見の中で、ある記者が投げかけた質問に
僕は怒りを覚えた。

『両親として、止めることは出来なかったのか?』

愚問だ、と思った。
もし犯人が普段から、もしくはこの事件の前に
両親に対して犯行をほのめかしていた事実でもあるのであれば
この質問はされても構わない。
しかし今時点で、そのような事実は出てきていない。
ただ、親だから・肉親だからと言って
今時点で誰がこの両親を責められようか?

子供は確かに両親の影響を大きく受けながら育つ。
しかしそれだけでは無い。

家族以外の人間、然り。
書籍や映画など、然り。
インターネット、然り。
人間は、様々な情報と思想に影響されながら成長してゆくものだ。

未成年者を持つ親には親としての、子への監督責任がある。
しかし成人した段階で、それはもう無いだろう。
余程問題のある子で無い限りは。

僕は、今回この質問を記者会見で投げかけた記者が
記者として存在していることに怒りと不安を感じる。
心配だ。
メディアに携わる者は、自分達の社会への影響力が如何に大きいかを
必要以上に理解していなければならない。

インターネットという、不用意な人間ですら世間に対し
一メディアとして情報発信することが可能な時代であるがゆえに、
本当のメディアの人間は、気をつけなければならないのだ。

この両親はこれから、まさに地獄絵図の中を生きてゆく。
自らが血を分け与えた息子が、多くの人を殺めたのだ。
外に出ればメディアに追われ、ご近所に顔向けすることも出来ず、
笑うことも許されない毎日・・・想像するだけでも地獄だ。
そんな中で1人の思慮の浅い記者が投げかけた一つの質問が
テレビメディアを通じて報道されてしまったのだ。
あれを見て、深く考えもせずに「そうだそうだ」と同意してしまった
人間が1人でも居たとしたら、この記者は一体どれだけの無意味な罪を
犯したことになるのだろうか。

おそろしい時代は、一体どこまで続くのだろう。
 

テーマ:ひとりごとのようなもの - ジャンル:日記

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プロフィール

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Author:mkazuho
MINAMI KAZUHO(南一帆):作詞家・音楽ライター・コピーライター。MINAMI KAZUHOは文筆活動時のペンネームで、音楽プロデューサーとしては本名を名乗っている。80年代後半の大学在学中に本格的なバンド活動を行う中でプロダクションに所属。アーティスト活動と平行して作詞提供を行い数々のヒットに携わる。大学卒業間際にバンドを解散、その後レコード会社に勤務し音楽制作ディレクターとして活躍。現在もプロデューサーとして良質な音楽とヒット作りに邁進中。2009年には音楽業界歴20周年を迎える。趣味はF1観戦・映画鑑賞(ティム・バートンものに目がない)・美術館巡り・クロースアップマジック、そしてもちろん音楽鑑賞。THE BEATLES・PHIL COLLINS・RUSH・AEROSMITH・ROXY MUSICその他を愛する雑食系洋楽オタクでもある。 (Photo by JUN ABE)

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