作詞家・音楽プロデューサーのMINAMI KAZUHOが書き綴るノーコンセプトブログ。
 
ある朝、グレーゴル・ザムザがなにか気がかりな夢から目をさますと、
自分が寝床の中で一匹の巨大な虫に変わっているのを発見した・・・


なんというショッキングな書き出し。
皆さんもちろんお判りでしょう、フランツ・カフカ「変身」の冒頭です。

僕がこの作品に初めて触れたのは中学生のころ。当時通っていた進学塾で、
国語の読解問題の一つとして出てきたのがこの「変身」でした。

問題の中に出てきた「変身」はそんなに長い引用では無く、確かグレーゴルの母親が
扉の向こうから声をかける直前までだったように記憶しています。
しかしこれを読んだ僕の頭の中には、少し陰鬱な早朝の部屋の中の景色と
ベッドの上で脚をバタバタとさせている仰向けの大きな虫がリアルに浮かんでいました。

その後だいぶ時は流れ・・・

そういえば「変身」って、あの後どんなふうになって、どんな結末を迎えるんだろう?
ある時、本当に突然そんなふうに思い出して、書店に探しに行ったのが3年前。

いやあ・・・でも不思議なことに、読み進める度ごとに突然眠気に襲われて
どうしても半分ぐらいまでしか読むことが出来ない。短編なのに。その間には、もっと
長編でもっと分厚い本を何冊も読了しているのに。

それがつい最近、1日で読み終えることが出来ました。

読後感は何とも形容のし難い、もやもやとしたもの。
中学生だった時の僕はそのショッキングな設定に心を囚われてしまって、まるで現代の
精巧なCGで作られた映画でも観ているかのような気分にどっぷりと浸っていたけれど・・・

正直、文学作品としてはかなり未完成な部類。一体何を主題にしたかったのか、
読む人と時代によってかなり解釈が分かれても可笑しくないほど完成度に甘さを感じた。

それがどうしてなのか知りたくて、本編に続く有村隆広さんの解説を読んで合点がいった。

カフカ自身、この「変身」について「とても読めたものではない結末、ほとんど細部に
至るまで不完全だ」とコメントしているそうなのだ。もちろんそれには理由がある。
そして、解説に書かれている彼自身のコメントや時代背景、そして彼の生涯を少し
垣間見たとき、僕にはこの「変身」で描かれた主人公グレーゴル・ザムザよりも、それを
取り巻く登場人物たちの、異様なまでの非人間ぶりが現代にも通じるニヒリズムに
感じられた。

・・・とまあ、僕はこんな風に感じたわけですが、あなたもぜひもう一度読んでみてください。
昔ちょこっとだけ知って印象に残っている文学を大人になってから読むのって、なんで
こんなに面白いんでしょうね。
 
変身 (新潮文庫)変身 (新潮文庫)
(1952/07/30)
カフカ高橋 義孝

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数日前、テレビのニュース番組内でそんな特集をやっていまして
これがまあ・・・製作者側の「ウェブで結婚相手を見つけようとしている
人間なんて男女ともロクなやつがいない」というような悪意がミエミエの
出来栄えでして苦笑しました(笑)。番組内で紹介されるやつらが
まあ見事なまでに「お前そんなんじゃ結婚どころか恋愛もムリじゃね?」
という男女のオンパレード。確か男は・・・地方都市の役所勤めで、
独身なのになぜかすでに一軒家も保有してるんだが趣味は自宅内で
電車模型を走らせることっていう見るからにジトーッとした男性で、
家の居間でオタクさながらに線路を走るミニチュア電車を熱い視線で
見ているロングショットという(笑)。いやあ、久しぶりにワロタ。
女のほうはというとビジュアル的にちと厳しいのが出てきて「やっぱり
連れ歩いてて見栄えのいい男性のほうがイイですしぃ」などと自分を
棚に上げたナイスな上から目線言葉でほざきつつ視聴者のココロを
鷲づかんで不快にさせるナイスキャラ(笑)。

いやいやいやいや・・・
ちょっと演出過多じゃねえか?フ○テレビ。おっと。

まあこの番組はさておき、「結婚相手を探す」ってニュアンス、
どうも僕には理解出来なかったりします。

だってさ・・・相手も居ない内から“結婚する”という目標だけが先に
決まってるって・・・ヘンだよねえ、なんか。舞台で言うと、
どんな物語を演るのかも役者のキャスティングも劇場も入場料も
原価も決まっていないのに「この舞台で1000万円の黒字が確実に
出るのでやります」って言ってるようなものなんだもの。
「イイ人との出会いを求めてます」ってんなら全然理解出来るんだけど、
「結婚相手を探してます」ってのは・・・なんかこう「図々しいな、お前」って
僕は思ってしまう。やはり結婚って「恋愛の先に“在るかもしれないもの”」
だと僕が思ってるからなんだろうな。

ひとくちに「恋愛」と言っても、付き合っているうちに互いが影響し合うから
少しずつ性格もファッションも・・・いろんな部分が変わってゆくよね。
それは別に恋愛じゃなくても起こるわけですよ。職場や住む場所などの
環境が変わるとそれらに影響されて変わってゆくのと同じわけで、相手も変わるし
自分も変わる。その変化がお互いに心地良ければそのままその関係を
続けたいと思うだろうし、逆に不快に感じればダメになるかもしれない。
それら変化が起こる前に「結婚を前提に」って宣言してしまうのは・・・アナタ、ずいぶん
自分に対しても他人に対しても度胸あるんですねぇ、って思う。
そここそが、僕が前述の番組を見ていて「ぐっへー」ってなった部分なのかもな。

物書きらしからぬ例えで恐縮ですが(笑)例えばですよ。昔高校生とかでさ、
「アイツがついに初体験を済ませたらしい」という噂が駆け巡ったとしましょう。
そりゃもう未経験者が寄ってたかって質問攻めにするわけじゃないですか(笑)。
「どうだったの?」
「やっぱりすげえいいの?」
「どこでやったの?」みたいな。
と同時にそこに集う未経験者達はなぜか焦り始めるわけです。
お、お、オレもやんなきゃあああ!みたいな。
未経験者ゆえに耳年増で、他人の情報ばかり聞いては焦りまくり、ってやつ。

でも実際は、その先自分に起こることと他人に起こったこととは違うわけ。
そりゃ当たり前だよね、キャスティングも時代背景も設定も何もかもが違うんだもの。

結婚前提で焦って相手を探そうとすると、こういうことが起こりそうですよね(笑)。
だって結婚なんて通過点なんだから。いくら見合いの時の釣書(つりがき)に
「某一流商社勤務・年収1000万以上」なんて書いてあっても、そいつが病気に
なったり会社が規模縮小とか倒産になったらそんなもん一瞬で吹き飛ぶわけで。
いくら若いときに見栄えが良くても、老化は誰にでも平等に訪れるわけで。
結局最後に残るのは「この相手と一緒に居たい」という気持ちなんだよね。

いやあ、この話題おもしろいな(笑)。
 

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今月はいよいよSoftbankからiPhoneが発売されますねー。

iPhone

僕は現在貯まっているポイントでさらに1万円引きで買えることになるので
今月末に買う予定。
今回ほどSoftbankユーザーでよかった、と思ったこと無いかも(笑)。
販売方法について今日ようやく発表になったことからも、今回の
バタつきっぷりが伺えますが、まあもともと製品自体はAppleのものなんだし、
Softbankは通信部分を受け持っているだけと捉えればいいわけでね。

このiPhone、本当におもしろいです。
Apple社の遊び心満載な感じがとてもよく反映されたもので。
iPhone用のアプリケーションもこれからiTuneを通じて様々リリースされるでしょうから
もっと面白くなってゆくでしょうね。

ところがこのiPhone、「どうやらスゴそう」というムードはあるものの
どんなところがどう面白いのかを知らない方がまだ多いのではないでしょうか?
実際あまりにスゴすぎるので、メディアも大したこと書いてないですしね。
ひょっとするとAppleから何かしら制限がされているのかもしれませんが。

で、なぜ僕が割と詳しく知っている風かと言いますと、Apple社のCEO、
スティーブ・ジョブズがiPhoneについてプレゼンテーションをしたKey Noteを
YouTubeを通じて見たからなんですね。

以下にそのKey Noteをご紹介します(全部で9本に分かれています)。
もちろんすべて英語なのですが、英語があまりわからない人でも画面を
見てると「うおおおお」と一度はなること請け合いです。ぜひご覧ください↓
スティーブのプレゼンの上手さも必見です。
☆YouTubeのスクリーン表示は小さめにしています。元の動画はもう少し
大きなものですので、もっと大きな画面で見たい方はYouTubeで検索して
見てくださいね。


 















テーマ:ひとりごとのようなもの - ジャンル:日記

アダカテ(アダルト・カテゴリー)でも無いのに、最近このブログの各記事へ
出会い系サイトからのスパムカキコミがコンスタントに来るようになっちゃいました。
なんですかねえ、一体。やる方も、もう少しエロいブログを目掛けてやらないと
意味無いように思うのですが(苦笑)。

これまでカキコミのあったその類のものは全部コメント禁止登録したんですけど、
これから夏休みに向けて彼らもカキイレ時期なんでしょうか?違うところから来る来る。

というわけでしばらく数ヶ月の間
全記事へのコメント禁止
とさせていただきます <(_ _)>
トラバはもともと出来ない状態にしてますが。

こういうのがあると面倒ですなあ、本当に。
あ、メールフォームはそのまま残しております。
FC2もそろそろ潮時かな。引越しも考えます。

MINAMI KAZUHO

テーマ:雑記 - ジャンル:日記

現役最年長のクルサード、ついにF1ドライバーを引退ですかあ。
お疲れ様でした、と心から言いたいですね。知り合いじゃないけど。
あんなに過酷なレースの世界に15年も居たなんてすごいです。

ニュースソースは<コチラ

僕はことF1については根っからのフェラーリファンなので、クルサードは
特にファンだった時期も無いのですが、あの特徴のある四角い顔は
やはり印象深いし、彼が表彰台に乗ると 「おお、がんばったなあ」なんて
偉そうに感じていたものです。

C1


いや、しかしやっぱり四角いよね。
日本のF1ファンの一部では一時期「ぺヤング」という愛称をもらっていた
ぐらいに四角い。うん。
あ、わかりますよね?ぺヤングソース焼きそばのパッケージさながら、という
意味です。

いやあ、でも僕はね
クルサードを見ると・・・ぺヤングというよりも違う人がすぐに思い浮かんでたんです。

OT&DC

いや〜・・・
本当にごめんなさい、織田さん。
ジャケ写拝借しましたので、お詫びにこのような形で↓

One NightOne Night
(2007/05/23)
織田哲郎

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でも国籍が違うのになぜか似ているこの2人。
 

テーマ:F1グランプリ - ジャンル:スポーツ

なんだか最近すっかりメディアの話題にならなくなりましたが、ガソリン値上げは
ついに僕を“電車通勤人間”にしてくれちゃいました。さすがにハイオク170円代は
きびしい。僕のクルマはコンパクトとは言え、ほぼ空っぽの状態から満タンにすれば
\6,000にもなってしまいます。これで会社の行き来なんかをしていると約1週間で
再び空っぽ。そりゃあさすがに電車通勤にもなりますわいね。

電車の中での楽しみと言えばもっぱらiPodと本。好きな音楽を小さい音量で聴きながら
片道40分ぐらいの電車通勤中、ずっと読み耽る。最近は朝の時間帯でも電車を
選べばそれほど混まない電車があることもわかったので、うれしい。

そしてここ1週間ほど少しずつ読んでいるのがコレ↓

スティーブ・ジョブズ神の交渉力―この「やり口」には逆らえない! (リュウ・ブックスアステ新書 48)スティーブ・ジョブズ神の交渉力―この「やり口」には逆らえない! (リュウ・ブックスアステ新書 48)
(2008/05)
竹内 一正

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言わずと知れたアップル社のCEO、スティーブ・ジョブズ、現在53歳。
アップルが新商品を発表する際、そのプレゼンテーションを行うのが彼。きっと皆さんも
ネット上の動画サイトやテレビのニュースなどで一度は見かけたのではないでしょうか。
これがもう毎度のことながら、とてつもなく素晴らしいプレゼンテーションなのです。
とても楽しく、思わず引き込まれる話術とプレゼンの巧みさ。彼のプレゼンテーションは
「3分間で100億円を稼ぎだす」とも言われているそうな。

別にiPodを買ったからではないのだけれど、ソフト産業に関わっているものとしてやっぱり
ハード業界のことはとても気になるわけで。特にここ数年のiPod、iTunesの躍進ぶりは、
僕が20数年前にリアルタイムで体験したアナログレコード⇒CDへの移行よりももっと
センセーショナルでワクワク感満載で、そしてビジネスフレームすら変貌していることを
ある種の危機感も持ちながら見ているわけです。このままじゃやべえ、でも楽しみ!
そんな心持ち。

そういったわけでスティーブ・ジョブズに関心が向くのも自然な流れなのですが、この本を
見て(と言ってもまだ半分ぐらいしか読んでいませんが)イイ意味でも悪い意味でも非常に
ショッキングで。いやあ、この人、性格悪いわ〜(笑)。悪魔的に狡猾な鬼です。
情なんか無用でビジネスの成就を最優先し、他人のアイデアは平気で盗む。でも成就させる。
すげえなあ、って心底思うけれど、ここまで極端にタフに人生を歩んでる人には、なんだか
圧倒されてしまいます。イイ意味でも、悪い意味でも。
僕も自分のことを本気で「性格悪い」と思っているのですが、なんかもう足元に及ばない・・
というか、質が違う気がする。うん。
あの素晴らしいとしか言い様の無い一連のプレゼンテーションをする原動力がどこにあるのか、
少しだけ判ったような気がするよ。

僕は現在41歳。
もう一度この41年を繰り返せるかどうかわからない年齢になった最近、エンタメ業界の
諸先輩方がどんな人生を送っているのか、関心を抱くようになったんですね。
もちろんスティーブ・ジョブズなんて指先にも届かないような人だけれど、あんな人生も
すげえなあと思ったり。一番身近に居て仲良くしてもらっている先輩プロデューサー・F氏の
ロックでお茶目な人生にもすげえなあと思ったり。はたまたうちの会社の役員なんかの
人生を横目で見ていたり。

41歳かあ。41歳なんだよなあ。
昔はもっと相当オッサンを想像していたのだけれど(笑)、なんだか自分で自分のことを
「おいおい、大丈夫かよ」と思うほど、20代の時と変わってない気がするんだよね、内面は。
案外「大人」って概念は、人生の本質においてどうでもいいものなのかもしれないね。

今日(あ、昨日か)僕が携わっているアーティストが誕生日を迎えました。
とてもキレイで澄んだ声を持ち、人の気持ちを明るくさせる笑顔を持った女性アーティストです。
僕は昨年彼女(達)のマネージャーを兼任する際に「僕に1年預けてくれ」と言ったのですが、
残念ながら約半年で人事異動があり、今はプロデューサーとしてのみ関わっています。
まあでも・・・彼女達にとってはそのほうが良かったのでは?と最近になって素直に思える
ようになりました。現在のマネージャーは優秀だし、非常に活躍し始めていますから。

「プロデューサーという仕事は時に誰かの人生を狂わせると知っていても、それを実行
しなければならない場合がある。あなたにはその才覚がある」と、先輩である大プロデュー
サー・S氏から言われたことがありました。その言葉を真に受けて、ある一時期はそれこそ
スティーブ・ジョブズばりにアーティストを完全にコントロールし、自分の思惑と違う意見を
すべて排除していた時期が僕にはあります。確かにその時は、大ヒットが生まれました。
でも一方では神経を極限まですり減らし、残ったのは疲弊と金。それも大した金・・一生
食えるほどの金ではもちろんありません。そのとき僕の中で、目指すものが変わったように
思います。

あと何年この業界で現場に携われるかは判りませんが、その間に・・・自分の目指す
素敵な成功例が出来たらいいなあ、と柄にも無く思うわけです。はい。

以上、とても長い長い独り言でした。
 

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プロフィール

mkazuho

Author:mkazuho
MINAMI KAZUHO(南一帆):作詞家・音楽ライター・コピーライター。MINAMI KAZUHOは文筆活動時のペンネームで、音楽プロデューサーとしては本名を名乗っている。80年代後半の大学在学中に本格的なバンド活動を行う中でプロダクションに所属。アーティスト活動と平行して作詞提供を行い数々のヒットに携わる。大学卒業間際にバンドを解散、その後レコード会社に勤務し音楽制作ディレクターとして活躍。現在もプロデューサーとして良質な音楽とヒット作りに邁進中。2009年には音楽業界歴20周年を迎える。趣味はF1観戦・映画鑑賞(ティム・バートンものに目がない)・美術館巡り・クロースアップマジック、そしてもちろん音楽鑑賞。THE BEATLES・PHIL COLLINS・RUSH・AEROSMITH・ROXY MUSICその他を愛する雑食系洋楽オタクでもある。 (Photo by JUN ABE)

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