作詞家・音楽プロデューサーのMINAMI KAZUHOが書き綴るノーコンセプトブログ。
一昨日、旧知のアーティストと六本木で約3年ぶりに逢いました。

彼の名は日比野信午さん。
92年にユニット・paris blueでデビューし、96年に活動を休止。
その後ソロユニット・bakeryを立ち上げ、作家活動も開始。
作詞・作曲の能力は類稀なるものをお持ちの方。
僕が手掛けてきたアーティストでも「ここぞ」という時には彼の力をお借りし
大変信頼のおける方なのです。

僕が現在の会社に籍を置いて約2年ちょっとが経ちました。
大学を優秀な成績で卒業して(笑)音楽業界に入ったのが平成元年でしたから
来年には音楽業界歴20周年を迎えます。

日比野さんと初めて出会ったのは97年の9月。
僕は市ヶ谷にある某レコード会社のディレクターでした。
知人のプロダクション社長から「ぜひ聴いて欲しい」と送られてきたデモカセットを
聴いて、それはもうぶっとんだもんです。こんな完成度の高い詞曲を書く人が
居るのか!と。初めて逢ってからもう10年以上経つんだね。

何度か一緒に仕事をさせてもらい、そして最近になって再び「ここぞ」という場面に
なり、久しぶりに彼の電話を鳴らしてみたというわけだったのです。

直前の打ち合わせが長引いて僕が30分以上遅刻してしまったことで
日比野さんとは30分程度しか話が出来ませんでしたが、やはり物事をわかって
いるモノ同士独特の波長と言いますか・・・クリエイティブな空気に溢れた時間でした。

モノづくりをしていると、どうしても評論家的な外野意見にイヤな想いを味わったり
内心かなりヘコんだりします。もうすぐ業界歴20周年を迎える今でもね。

大人になればなるほど、他人から褒められることも少なくなります。
なんだかなあ、って思う日々がこの歳になってもまだまだあります。
でもそういうイヤなことは自分が信頼する人と話をするだけで、不思議と吹き飛ぶんだね。

僕は仕事の悩みを本音で他人に話すのは好きではありません。
かといって、家でそんな話をするのもイヤ。
なぜなら、僕を本気で愛してくれている人に僕の悩みを本気で聞かせてしまったら
その人も同じように苦しんでしまう。
つまり仕事の悩みは、仕事で解決するしかないんですね。

日比野さんと話をして、なんだかまたやる気が出てきました。
自分の過去を知っている人間とたまに逢って話をすることは、僕にとってとても
重要なことなんです。

ここまであまり器用には生きてこなかった気がするけれど(笑)、僕にはたくさんの
素敵な『僕の過去を知ってくれている人達』が居ます。
彼らはいつも僕を笑って迎えてくれます。

日比野さんが書いた曲で『百万年』という歌があります。

百万年がたったら僕らはみんな死んでしまうから
君がいたことも僕がいたことも誰も覚えちゃいないんだろう
百万年がたったら人は変わってしまうから
君の喜びや僕の悲しみも誰もわかりはしないんだろう

こんな歌詞ではじまる歌です。
初めてこの曲を聴いたとき、僕は迂闊にも涙をこぼしてしまいました。

人生は、違う物差しで見れば一瞬の出来事です。
誰しも生きていれば色んな出来事に巡り合い、笑ったり泣いたり悩んだりします。
それをわかった上で毎日を過ごしていると、人は少しだけ強くなれる気がします。
そして、自分が愛する人や、自分を愛してくれる人を
大切に想う気持ちも、強くなれる気がします。
 

テーマ:ひとりごとのようなもの - ジャンル:日記

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プロフィール

mkazuho

Author:mkazuho
MINAMI KAZUHO(南一帆):作詞家・音楽ライター・コピーライター。MINAMI KAZUHOは文筆活動時のペンネームで、音楽プロデューサーとしては本名を名乗っている。80年代後半の大学在学中に本格的なバンド活動を行う中でプロダクションに所属。アーティスト活動と平行して作詞提供を行い数々のヒットに携わる。大学卒業間際にバンドを解散、その後レコード会社に勤務し音楽制作ディレクターとして活躍。現在もプロデューサーとして良質な音楽とヒット作りに邁進中。2009年には音楽業界歴20周年を迎える。趣味はF1観戦・映画鑑賞(ティム・バートンものに目がない)・美術館巡り・クロースアップマジック、そしてもちろん音楽鑑賞。THE BEATLES・PHIL COLLINS・RUSH・AEROSMITH・ROXY MUSICその他を愛する雑食系洋楽オタクでもある。 (Photo by JUN ABE)

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